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101回クルーズツアー報告Vol.2

第101回ピースボート「地球一周の船旅」で開催した地雷問題検証ツアーの参加者がカンボジアを訪問しました。


101回ピースボート「地球一周の船旅」・地雷問題検証ツアーの報告第二弾です。P-MACの街頭募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」によって地雷除去と建設がおこなわれた小学校を訪問しました。ピースボートスタッフの堀場万生によるレポートです。




地雷原の村の小学校で子どもたちと交流


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シェムリアップから北へ2時間半ほど車を走らせた所にある、プレアヴィヘア州のスナハイ村を訪問しました。現在323世帯、約1,000名の村人が暮らしているこの村は、かつて内戦のときには激戦地となり、多くの地雷が埋められた場所です。この地から地雷をなくすために、ピースボートは街頭募金活動「カンボジアから地雷をなくそう100円キャンペーン」で、2010年からこの地域の地雷除去活動を支援しています。


地雷除去と建設を支援した「ピースボート・スナハイ村小学校」に到着すると、休日にも関わらず100名を超える小学生たちが出迎えてくれました。サッカーやかけっこ、おりがみやシャボン玉などで一緒に遊びました。名前を教え合ったり、「医者になりたい」と自分の夢の話を笑顔で話してくれたり、一人ひとりと心から想いを通わせた一時。それはひとえに、地雷を除去したことでコミュニティが戻ってきたからこその賜物でした。


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まだこの村には地雷が残っていますが、子どもたちはその危険区域の場所がどこか、また危険な地雷に近づかないことを学校でしっかり教えられています。ツアーガイドのキムサンさんは、「僕が小さい頃の1990年代は、地雷についての教育が全然なかったから、フルーツか何かみたいに拾って遊んでしまうんだ。昔、学校からの帰り道に転がっていた、ボールの形をした地雷を友人2人が拾って、投げて遊んでしまって亡くなってしまったよ」と幼少期時代の話をしてくれました。


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<地雷除去団体のスタッフからスナハイ村の地雷汚染について説明を受ける。>


1970年代後半に政権をにぎったポル・ポトは国民の5分の1の命を奪い、とくに教育従事者を多く殺害しました。「先生の数が多くないので大変です。でも子どもたちと過ごす毎日はとても楽しいですよ」と笑う、私たちを受け入れてくれた校長のバウ・ソッキエさんをはじめ、子どもたちを支えてくれる先生や大人たちの存在の重要性を改めて感じました。



復興の先の新たな課題


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ピースボートはLUSH(ラッシュジャパン)の協力を得て、継続的に小学校に石けんを届けています。その結果子どもたちの体調不良が減少しました。今回も小学校に、120個のLUSHの石けんを届けました。泥だらけになるくらい校庭を走り回った後、カンボジアの言葉であるクメール語で手の洗い方を歌ってデモンストレーションしました。衛生意識はまだ定着しはじめる途中にある子どもたち。今回訪れた際は、ちょうど雨期を直前にした乾期のおわりの時期で、校庭の井戸は干上がっていました。


新たな未来が開けたからこそ、生活のために安定的に水を確保するなど、より良いインフラの整備を進める必要があります。いつか、今より水へのアクセスがよくなり、手を洗う事がもっと当たり前になることでおなかを壊してしまう子がさらに減る未来を想いながら、参加者と小学生のみんなで貯水を囲んで手を一緒に洗いました。



ともに「未来」を見据えて


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スナハイ小学校の周辺には、まだ地雷が埋まっています。そのために、近くに中学校を建てることが難しく、現在子ども達が進学できる中学校は距離が離れており寮生活を余儀なくされるため、経済的な理由によって中学校へ進学する子どもは1年に平均2~3人だと聞きました。国連「持続可能な開発目標(SDGs)」が定めるように、彼らの福祉と衛生状態の向上(目標3)や、高等・中等教育が受けられる機会(目標4)など、地雷除去から進んだ先にある新たな課題は多岐に渡るのかもしれません。


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<国連「持続可能な開発目標(SDGs)」。ピースボートは船にSDGsのロゴマークをペイントし、世界中の港でSDGsの重要性をアピールしています。>


今回の交流にとどまることなく、これからも彼らとコミュニケーションをとり続けながら、お互いから学び合うことでより良く変わっていく社会を喜び合いたい。内戦からの復興のために活動を続けるカンボジアの人達と、地雷のない未来をともに作りたい。そして、その平和のための努力が世界中に広まることを願いたい。


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そんな思いを胸に抱きながら、5日間カンボジアに滞在した私たちは、船に戻りこのツアーの報告会を行いました。地雷問題について聞いた事や体験してきたことを伝え、募金活動も行いました。その後も継続的に意見交換会などを開いています。まずは伝えることから始めています。



堀場万生

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